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2017-0806号 ドグミッションのお話

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「ボズレター2017-0806号 BOZZ LETTER Ver.2017-0806
ボズレター2017-0806
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2017年08月06日号
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皆さん、こんにちは!

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┃目次
┃◎ドグミッションのお話
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14畳用のエアコンが
バリバリに効いて寒い(設定27度なのに!)くらいの
ボズスピードからお送りするメルマガです。

先日、入庫した新規のお客様のCN9Aがあります。
レッカーでウチまで運ばれてきたのですが…
シフトレバーが前後にしか動きません。
当然ギアもまともに入りません。
おそらくあそこだろう…と、
シフトリンケージのブラケットを見てみると、
案の定ブラケットのステーと、
ブラケットを繋いでいるゴムのブッシュが
ちぎれて分解してました。

この状態では、いくらシフトレバーを動かしても
ワイヤーそのものが動くだけでギアは入りませんね。

で…通常なら部品交換をすれば簡単に直りそうですが…
なんと、メーカー欠品。生産予定なし。
さて、困りました…
たまたまCT9A用の同じ部品があったので合わせてみると…
ちょっと加工すれば使えそうです。
しかし、僅かですが
ワイヤーの固定位置が異なるのです。
調整で行けそうでもありますが…
結局、CN用を溶接で直して使うことに決定。
CT用の新品部品プラス加工工賃、プラス調整では、
お客様への請求が高くなり過ぎのような気がしたのです。
もともと、ブッシュが入っていたところを
溶接してしまうわけですから、
振動が大きくなるかもしれませんが、
逆に言えばダイレクト感のある
シフトフィールになるかもしれません。
操作感がダメダメだったら、
この部分の溶接は久田持ちということにして、勉強代にします。
それからCT用を加工しても遅くないですからね。

まだまだたくさんのお客様が愛車としているCN9Aですが、
そろそろ部品厳しいですねえ…
まぁ、CTですら無いものもありますので当然ですね。

このように、部品がなくなってしまったのであれば、
工夫でなんとか出来るところはなんとかします。
出来る限り長期間に渡って
元気に走ってもらいたいというのが久田の本音です。

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◎ドグミッションのお話
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さて…今回の本ネタですが、
某島の、Tさんのリクエストにお答えして、
ドグミッションのお話をさせていただこうと思います。

ただ、ドグミッションのメカニズムの話をしだすと、
えらく長くなってしまうので、今回は仮にドグを組んだ場合、
どのようなメリットやデメリットがあるのかを説明したいと思います。

ドグミッション…というと、なんか、
モノスゴイものを想像する方が多いかもしれませんね。
さらに、シーケンシャルシフト…
こんな言葉まではいると、
自分たちにはまるで関係のない
異次元の存在だと思う方もいらっしゃるかもしれません。

でもね…ドグのシーケンシャルって…
そのへんにゴロゴロ存在しているのですよ?

はい、もうお気づきの方もいるかもしれません。
オートバイがそうですね。
オートバイのM/Tミッションは
基本ドグミッションが採用されていることが多いです。
それはなぜでしょう??
まず、ドグミッションには、部品点数が少ないので
小型、軽量に作りやすいというメリットがあります。
これがオートバイと相性が良いのです。
次に、シンクロ付きに比べて
騒音が大きいというデメリットがありますが、
これもオートバイの場合はあまりに気にしなくてもいいですね。
音も大気開放(変な言葉)されますから、
4輪車と違ってミッション系の音が気になることも少ないです。
さらに加えて、シフト操作は足で行うため、
乗用車のHパターンシフトと異なり、
シーケンシャルパターンになります。
4速から一段抜かしで
2速に入れるということは出来ないのです。
この特性が、シンクロ付きに比べて
同調機能の弱いドグミッションと相性が良いわけです。

しかし、これが乗用車の場合、全てデメリットとなります。
音が大きすぎれば不快ですし、
Hパターンですから、変速操作に時間がかかるので
ショックが大きくなりすぎ同じく不快に感じます。
オートバイのシフト操作は、
カチン! と踏んだらそれでおしまいですからね…
Hパターンでその速度でシフトできるのは
レーサーくらいのものでしょう。
さらに、無精して4速から2速など、
段抜かしをしようとすると、同調が追いつかず、
ギアそのものを入れられなくなることもあります。
これがドグミッションが乗用車に採用されない理由です。

では…レースカーの場合はどうでしょう?

騒音なんか、どうでもいいし…
部品点数少なくてシンプルなら故障少ないし…
シフト操作遅いやつなんかレーサーにはいないし…
シンクロメッシュ無いから、一気に入れれば
シンクロ付きよりシフト早く出来るし…

はい、ぴったりですね。
これがレースカーにドグミッションが使われる理由です。

そしてこのドグ。
多くはありませんが、エボやインプ用、
86用なども存在します。(しました?)

ボズスピードのデモカーでも、
GC8のときにドグを使っていたこともあります。
もたもたシフトするとダメですが、
うおりゃ! と、素早くシフトしてしまうと、
“キン!”という音とともに、
吸い込まれるようにギアが入ります。
うおーーー、きもちいいーーーと何度叫んだことでしょうか。

恐ろしいのは、場合によっては、
シンクロ付きでは入らないと考えていい
4速から3速にシフトダウンする際に、
操作ミスで1速にもするっと入ってしまうことがあるのです。
ダブルクラッチ使ってシフトダウンしているときは余計に危ないです。
これでクラッチ繋いだら、エンジンブロー必至ですね。

ということで、ある程度の技量がないと、危ないです。

しかし、シフトの気持ちよさは素晴らしいものがあります。
モータースポーツ大好きなかたなら、
いつか自分の愛車に組み込んでみたいと考えてもいいでしょうね。
機械を操作する気持ちの良さ…というものを味わえると思います。
TさんのCTも、いつかドグミッションにしましょうね!

ということで、Tさん。こんな説明でよかったでしょうか?
台風直撃のようですね…心配しております。
くれぐれもお身体に気をつけてくださいね!

そして、皆様からもメルマガのリクエストお待ちしております。
あまり難しいことはやめてね;;

それと!!
いよいよアムクレイド走行会受付開始です!
はじめての方も大歓迎!
奮ってご参加ください!

それではまた次号で!!

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